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メイクブロックCEO、王建軍(Jasen Wang)

ドローン分野でDJIが世界的ブランドを確立して以降の中国では、創業当初から世界市場を視野に入れる「ボーングローバル」志向のスタートアップ企業が増えている。広東省の深センで2011年に創業の教育ロボットメーカー「メイクブロック(Makeblock)」も海外売上が7割に及ぶ、生まれついてのグローバル企業だ。

今年3月にメイクブロックは中国最大のベンチャーキャピタル、創新投資集団とEvolution Media Chinaが主導するシリーズBラウンドで、3000万ドルを調達したと発表した。2014年のシリーズAではセコイアキャピタルの中国支社から600万ドルを調達した同社の企業価値は2億ドル(約220億円)。今年2月には日本のソフトバンクとも正規販売代理店契約を結び、さらにグローバル展開を加速しようとしている。

編集部は今回の資金調達をアナウンス直後のメイクブロックCEO、王建軍(Jasen Wang)に話を聞いた。

「最初からグローバルで勝負するつもりだった」と語る王は31歳。内陸部の安徽省で生まれ、西安の西北工業大学に進学。2010年に航空機設計の修士号を得た後に深センにやって来た。

「学生時代から起業を考えていた。航空機分野も考えたが、国営企業が幅を効かす市場への参入は難しい。ロボット分野で起業しようと思い、それなら深センに向かうのがベストだと思った」

深センには強大な電子部品のサプライチェーンがあり、機械部品の製造工場も多い。都市部への人口流入を制限する中国だが、経済特区に指定された深センは彼のようなハイスペック人材には門戸を開く。北京と比べれば気候が温暖で、開放的な空気を持つ深センは、中国全土から優秀な人材を呼び寄せる。

利益を生むなら海外で勝負するしかない

深センに来た王はまず電子機器メーカーで働いた。デスクワークではなく製造現場での経験を積んだ。

「大学ではロボットや機械工学、ソフトウェアを学んだがエレクトロニクス分野の知識は浅かった。製造現場でエンジニアとして働き、実地で経験を積んだ」

帰宅すると自宅で小さなロボットを作っていた。簡単なロボットでも電子部品やパーツを組み合わせて作り上げるのは難しい。モノづくりのハードルを下げ、誰もが自分のアイデアを実現できるプラットフォームを作りたい──、現在、世界で2万以上の教育機関で採用されるSTEM(科学、技術、工学、数学)ロボット、メイクブロックのアイデアはそこから生まれた。

「当時は3Dプリンターの黎明期で、個人が自由にモノづくりを行うメイカームーブメントが始まった頃。欧米のメイカー市場向けに製品を開発するスタートアップも続々と現れていた」

文=上田裕資

 

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