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カニエ・ウェストと妻のキム・カダーシアン (Photo by Gilbert Carrasquillo/Getty Images)

やはりインフルエンサー・マーケティングは有効なようだ。ある時は商品の売上や認知度を伸ばし、ある時は流行を生み出し、またある時はアプリのダウンロード数を急増させる。たとえそれがインフルエンサーの本意ではなかったとしても――。

2016年、ゲームアプリ「Color Switch」がゲームジャンルのみならず、全ジャンルのアプリの人気ランキングで首位になった。同アプリはボールを障害物の動きに合わせてタップするゲームで、数年前に話題を呼んだ「Flappy Bird」同様、きわめて単純だが難易度が高い、つまり病みつきになるゲームだ。

デヴィッド・ライチェルトとゼブ・ジャファーが世に出したこのアプリは当初、ゲーム好きの若者が集まるフェイスブックページ「Fortafy」で話題になり、1位になった。「28日間、首位をキープしていた。そこへカニエがTidalを猛プッシュし始めた」と、ジャファーは振り返る。

同年1月から2月にかけて、カニエ・ウェストはアルバム「Life of Pablo」を自身が共同オーナーを務める定額制音楽配信サービス「Tidal」限定でリリースすると発表。2700万人ものツイッターフォロワーにその両方をダウンロードするよう呼びかけた。

「ウェストが『Life of Pabloを#1に』とツイートした日、彼のファンはアプリストアに行き、Tidalが2位でColor Switchが1位であることを知った。その1日で75万人がColor Switchをダウンロードした」(ジャファー)

その後もウェストはTidalの宣伝活動を続け、2月14日、ついにColor SwitchはTidalに首位の座を奪われる。ウェストは、iPhoneのApp Storeランキングのスクリーンショットとともに「Tidalに登録してくれてありがとう。Tidalが世界ナンバーワンになった!」と喜びの声をツイートした。

皮肉にも、このツイートがColor Switchにとって最大の好機となった。ツイッター上でスクリーンショットの上部がトリミング表示されたことにより、肝心のTidalの名前とアイコンは隠れ、2位から5位のColor Switch、スナップチャット、メッセンジャー、フェイスブックが目立つ結果となったのだ。この日、新たに80万人がColor Switchをダウンロードした。

幸運はさらに続いた。ウェストの妻で5000万人のフォロワーを持つキム・カダーシアンをはじめ、キムの異父妹のケンダル・ジェンナー、カイリー・ジェンナーといった身内の著名人が次々とリツイートしたのである。

元々ゲーマーの評価が高かったColor Switchだが、爆発的にヒットし、ランキング上位を長期間キープできたのは、セレブらのツイートのおかげだとジャファーは考えている。どれほど人気が出ても、すぐにランキング圏外に消えるのがアプリの常だからだ。

Color Switchは現在までにiOSとAndroid合わせて1億5000万DLを記録している。ジャファーによると、半数以上が米国のユーザーだ。パブリッシャーのFortafy Gamesはドバイとオーストラリアを拠点とするフルタイム従業員4人の会社で、ジャファーの他に開発者のマルク・ルジューヌとマーケティング担当のサム・ラトゥマイタヴキがいる。

編集=海田恭子

 

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